<ローマ人の物語・ハンニバル戦記感想>
最近、また塩野七生著のローマ人の物語を読み直している。
civ4の影響で議会制民主主義という社会制度に疑問を覚えていたので、ギリシャにおける民主政治、ローマ共和制時代の興隆など深く考えさせられることは多い。
第2巻のハンニバル戦記はかなり熱い内容です。
そんじょそこらの戦記物小説では太刀打ちできない興奮を覚えること必死だ。
ハンニバルという歴史史上最強の将軍に立ち向かうローマ。
あの有名なアルプス越えから始まるローマへの奇襲。ハンニバルの卓越した戦術の前に敗戦を重ねるローマ。
ローマ連合解体を目論むハンニバルの戦略の前にローマは成すすべもないのか!?
多少の脚色(三国志演技とかはそれを踏まえて楽しむべきか)はあるかもしれないけれど、史実にこそ果てしないロマンと物語が溢れている。学校で強制された歴史暗記と違って、塩野氏が語る大人の歴史はなんと愉快なことか。
<ガイウス・ユリウス・カエサル>
と、ここまで真面目に進めておきながらグラックス兄弟、マリウス、スッラによる第3巻を飛ばして一気にカエサルへ。
最近のエロゲで三国志モノとか、歴史キャラを萌えキャラに改変しているのがあるが、ユリウス・カエサルこそエロゲの主人公に相応しいキャラはいないと思う。
ローマ人の物語第4巻によれば「元老院の議員1/3の妻を寝取った」とある。
これは誇張しすぎではないかという話もあるが、その通りとすれば当時の元老院議員の定員が600人なので、三分の一となると200人だ。
ここまでならとんでもないプレイボーイで終わるところ(?)だが、カエサルのエロゲ主人公的才能は「どの女にも恨まれていない」というところにある。
200人もいれば修羅場が幾つあっても足りなそうなものだが、ユリウス・カエサルはそういう状況とは無縁だったらしい。
まさしく「それなんてエロゲハーレム?」である。
その他にも「こちかめの両さんもびっくりの天文学的な借金をしても大丈夫」なところとか、キャラ立てもすごくしやすそう。後はガリア戦記によって証明された名文を書く才能とか。
活躍しはじめるのは40になってからとか、プレイボーイのオッサンが大活躍。
いや、ヨネヤマがオッサン好きなだけなんですけどね。
ただコスチューム的にはローマのトーガではエロスが足りない予感も……。
本を読みながらこんなことを考えている自分はまさしくエロゲ脳ってやつですね。まいったまいった(´∇`)